マリア・カラスThe Complete Recordings 1949-1969

【70CD BOX】Maria Callas 「The Complete Studio Recordings (1949-1969)」 マリア・カラス

EMI マリア・カラス/コンプリート・スタジオ・レコーディングス

ドラマに対する類まれな冴えた感覚と、それに完璧に連動する歌唱力を持ち合わせていた稀代の名歌手マリア・カラスは、キャリアのほとんどの期間でEMI専属の歌手としてレコーディングをおこなっていました。

当ボックスセットは、カラスがおこなったセッション録音のすべてを収めるという本格的なもので、オペラ全曲録音が多いこともあってか、CDの枚数は69枚に及んでいます。ボックスはハードカヴァー仕様で、CDはそれぞれ厚紙ケース入り、ブックレットは100ページという、専属レーベルならではのな内容ながら、お買得な価格設定は嬉しい限り。

なお、2014年に豪華リマスター・ボックスがリリースされており、そちらはオリジナル・ジャケット仕様となっています。

【わかりやすい構成】
大規模なボックスですが、全体の構成は下記の3つに分類されます。
1.EMI以外のレコーディング集
若き日のチェトラ、リコルディなどへの録音。CD8枚分。
2.EMIレコーディング集
オペラ全曲。CD48枚分。
3.EMIリサイタル・レコーディング集
アリア集など。CD13枚分。

【定評ある演奏内容】
収められた録音は、セッションで入念に録音されていることもあってほとんどがモノラルですが、音の状態は聴きやすい水準にあり、カラスの生み出すドラマの深い魅力にたっぷり浸ることが可能です。
また、当時カラスは最高の人気をもっていただけに、EMIが手配した共演者たちの水準もきわめて高く、ディ・ステーファノやコレッリ、ゴッビなど名だたる大物たちとの迫真のやりとりを良い条件の音で楽しめるのはなによりの朗報。
一方、13枚分収録されたアリア集では、カラスならではの独特の存在感を持った声によるドラマの構築ぶりを、全曲録音よりもさらに条件の良いマイク・ポジションで収録されたリアルな音で連続的に楽しむことができるのがポイントとなっています。(HMV)